最近、どこを向いても「AIプロンプト講座」「思い通りに出力させる方法」「この一文で売れる文章が完成」
そんな情報が溢れています。
AIをこれから使いたい人にとっては、便利そうに見える一方で、「結局、何から手をつければいいのか分からない」そんな状態に陥りやすいのも事実です。
私は、AIを日常的に使っています。
でも、いわゆる「AIプロンプト」は、一切使っていません。
それは、プロンプトが不要だと思っているからでも、AIを軽視しているからでもありません。
答えを引き出すためではなく、問いを磨くためにAIと対話しているからです。
この記事は、AIを使いはじめた人、ブログを書くのが少ししんどくなってきた人、「AIを使えば楽になるかも」と思った人、プロンプトの使い方を解説するものではなく、私が実際に「プロンプトを使わずにAIと対話している体験」を書いたものです。
AIをどう使うか以前に、「どう考え、どう配置しているのか」という全体の思考構造については、こちらの記事で詳しく書いています。

いきなりやってはいけないこと(NG)
AIを使いはじめた人や、ブログ記事を書くのが少し面倒に感じたとき、AIプロンプトを手に入れて使ってみようと思った時、つい、こんな使い方をしてしまうことがあります。
- 売れるサービスを作ってください
- 検索エンジンで検索される記事を作ってください
- 私は何を発信したらいいのか、タイトルを10個考えてください
- どんなブログ記事を書いたらいいのか? ブログ記事を全部書いてください
これは、ラクをしたいわけでも、ズルをしたいわけでもありません。「効率よく進めたい」ただ、それだけです。でも、この聞き方には、大きな落とし穴があります。
なぜ、この使い方ではうまくいかないのか
この指示の中には、とても大切な情報が入っていません。
- あなたが何者なのか
- どんな考えを大切にしているのか
- どの方向に進みたいのか
- どんな人に届けたいのか
これらが一切ない状態でAIに投げると、AIはどうなるか。
「それっぽい正解」を返す機械になります。
結果として、
- どこかで見たことのある文章
- 誰の言葉でもない構成
- 感情の温度が伝わらない記事
が出来上がってしまう。
これは、AIが悪いわけではありません。材料が渡されていないだけなのです。
AIは「考える代わり」ではなく「考える相手」
私がAIプロンプトを使わない理由は、AIに「正解」を出してほしいからではなく、自分の思考を整理したいから。
私は、いつもAIにこう話しかけています。
- これ、何か違和感がある
- うまく言葉にできないけど、モヤっとしている
- 方向は合っている気がするけど、確信がない
とても曖昧ですが、でも、それでいい。
むしろ、最初から整った問いなど、必要ありません。
AIとの対話は、自分の中にある考えを外に出し、言葉として磨いていくプロセスです。
プロンプトを磨く前に、問いを磨く
プロンプトを工夫すれば、確かに整った文章は出てきます。
でも、それは「あなたの思考が整った」わけではありません。問いが曖昧なままでは、どれだけプロンプトを工夫しても、返ってくる言葉は浅くなります。
逆に言えば、問いが深まれば、指示はシンプルでいい。
AIは、あなたの思考の癖、価値観、方向性を対話の中から学んでいきます。
そうなったとき、AIは「機械」ではなく、あなたの思考を引き出すアイテムになります。
なぜハルシネーション(嘘の情報)が起きるのか
そして、この情報をAIに伝えていないことで起きるもっとも大きな問題が、ハルシネーション(事実ではない情報)です。
最近では、
「AIにウソをつかれた」
「それっぽいけど、調べたら間違っていた」
そんな声を、SNSでもよく見かけるようになりました。
でも、私自身はAIを使っていて、ハルシネーションに悩まされることは、ほとんどありません。
では、なぜなのか。
なぜ私は、ハルシネーションが起きにくいのか
理由は、とてもシンプル。私は、AIに「一度で正解を出してもらおう」としていません。
その代わりに、
- しっかり対話を重ねる
- 前提条件や考え方を何度も共有する
- ズレを感じたら、その場で止める
ということを、当たり前のように行っています。
AIが違う答えを出してきたとき、私はこう伝えます。
これは否定しているわけでも、命令しているわけでもありません。
確認テストをしているだけなのです。
ハルシネーションは「AIの欠陥」ではない
ここで、とても大切なことがあります。
ハルシネーションは、AIが勝手に嘘をついているわけではありません。
- 前提が曖昧
- 文脈が共有されていない
- 方向性が定まっていない
その状態で「それっぽい答え」を求められると、AIはもっともらしい文章を組み立てるしかない。
つまり、対話が不足している状態で起きやすい現象なのです。
「確認テスト」を重ねるという使い方
私は、AIを使うとき、
- 以前伝えた考えを覚えているか
- 今の回答が、その延長線上にあるか
- 判断軸がズレていないか
を、何度も確認します。
このやり取りを重ねることで、AIは徐々に、
- 私の考え方
- 大切にしている価値観
- 言葉の選び方
を、文脈として理解していく。だから、大きくズレた答えが返ってきにくくなる。
AIは「一発勝負」で使うものではない
ここが、いちばん伝えたいところです。
AIは、
- 一度の指示で 完璧な答えを 正確に出す
そんな使い方をすると、ハルシネーションは起きやすくなります。
でも、
- 対話を重ね 確認を行い ズレを修正しながら使う
そうやって向き合うと、AIは「嘘をつく存在」ではなく、思考を一緒に整える相棒になります。
だから私は、プロンプトを使わない
最初に書いた「プロンプトを使わない理由」に戻りますと
- 一文で操ろうとしない
- 答えを引き出そうとしない
- 思考を省略しない
その代わりに、問いを共有し、対話を続ける。
それが、ハルシネーションを減らし、自分の言葉を育てる、いちばん確実な方法だと私は考えています。

「書いてもらって貼る」だけでは、人には伝わらない
AIに内容を伝え、記事を書いてもらい、そのままブログに載せる。
効率的にはみえます。が、でも、その文章には、
- なぜそれを書いたのか
- どんな迷いがあったのか
- どんな判断をしたのか
そうした背景がありません。
今の時代、情報そのものは、もう十分すぎるほどあります。これから必要なのは、誰が、どんな考えで、その言葉を使っているのか。そこが伝わらなければ、人の心には残りません。
これからのAIとの向き合い方
AIを使えるかどうか、ではなく、
- AIとどう対話するのか
- 思考をどう預けるのか
- 自分の分身として、どう育てるのか
そこが、これからの差になります。
AIは、あなたの代わりに考える存在ではなく、一緒に考える存在です。だからこそ、答えを急がなくていい。うまく聞こうとしなくていい。迷っている状態のまま、話しかけていい。その対話の積み重ねが、あなたらしい言葉を育てていきます。
まとめ
- AIにいきなり「成果」を求めない
- プロンプトより、問いを大切にする
- AIは答えを出す機械ではなく、対話相手
- 思考を磨くことで、文章は自然と変わる
AIが当たり前になった今だからこそ、どう使うかが、その人自身の成長となっていくでしょう。

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