ツールが多すぎて選べない人へ

ツール選びは目的→相手→場所→ツールの順番で整理する

ツールが多すぎて、選べない。
Canva、AI、SNS、LINE公式、動画編集、メルマガ…。便利なはずなのに、気づけば「調べるだけ」で一日が終わってしまう。そんな状態になっていませんか。

でも安心してほしいのは、迷っているのはあなたが弱いからではないということです。
選択肢が増えすぎた今、誰でも“決められない状態”に入りやすい時代になっただけ。

この記事では、Webデザイナーが普段から自然にやっている「ツールを選ぶ順番」を言語化します。
情報に振り回されず、自分のペースで制作が進む「航海図」を一緒に整えていきましょう。

目次

ツールが増えたのに、なぜ迷いが消えないのか

最近、「ツールが多すぎて何を選べばいいか分かりません」という声をよく見かけます。
Canva、AI、SNS、LINE公式、動画編集、予約システム…。便利なものが増えているのに、制作がラクになったというより、むしろ進めなくなった人が増えているようにも感じます。

この理由はわりとシンプルです。
ツールが増えたことで、私たちが判断しなければいけないことが増えたから。

たとえば、ひと昔前は「ブログを書く」なら、書く場所も方法も限られていました。
でも今は、投稿する場所だけでも選択肢が多い。
SNSで短く書く?長文で書く?動画にする?音声にする?LINEで送る?

選択肢が増えると、人は自由になる代わりに、迷いやすくなります。
そして迷うと、動けなくなる。
動けないと焦る。
焦るとまた調べる。
このループに入ってしまうと、どれだけ頑張っても前に進みにくいんです。

ここで一番伝えたいのは、迷ってしまうこと自体は自然だということです。
今の時代に迷わないほうが、むしろ不自然かもしれません。

Webデザイナーはツールから仕事を始めない

Webデザイナーの仕事というと、「作る人」「デザインを整える人」という印象があるかもしれません。
もちろん制作もします。でも現場で一番重要なのは、実は「作る前の整理」です。

ツールが増えるほど「正解探し」が終わらなくなる

ツールから入ってしまうと、思考は以下のとおり迷うことに。

  • Canvaを開いたけどテンプレが多すぎて決められない
  • AIに聞いたら答えが多すぎて逆に迷う
  • SNSを見たら「今はこれが正解」と言われて焦る
  • LINE公式がいいと聞いて作ったけど何を送ればいいか分からない

これって、能力不足ではなく、選ぶ工程が増えすぎた結果です。

進む人は道具より先に「地図」を持っている

制作が進む人は、道具より先に「地図」を持っています。
つまり、目的と導線が決まっている。

どこへ向かうのかが決まっていれば、道具は迷いません。
でも地図がないまま道具だけ増やすと、持ち物だけ重くなります。動けないのは当然なんです。

ツール選びは「目的→相手→場所→ツール」の順番

迷いを減らすために、まずは順番を整えます。
私がいつも意識しているのはこの順番。

目的 → 相手 → 場所 → ツール

目的|まず「何を作るか」を決める

いきなりツールを開くより先に、まず決めるのは「何を作るか」です。
記事を書くのか、商品ページを作るのか、サービス紹介を作るのか。
同じ発信でも、目的が違えば選ぶ道具も変わります。

相手|誰に届けるかで、選ぶツールが変わる

次に決めるのは「誰に届けるか」。
忙しい人か、じっくり読む人か、初心者か、経験者か。
相手の生活や受け取り方に合わせると、選ぶ場所も自然に絞れていきます。

場所|発信の拠点をひとつ決める

ここが最大の迷いポイント。
全部必要に見えるけれど、拠点はひとつでいい。

積み上がる場所を拠点にできると、焦りが減ります。
積み上がる場所とは、書いたものが流れて消えない場所です。
たとえばブログやホームページは、書いたものが資産として残り、SNSは流れていきます。だからこそ、拠点は「残る場所」に置くのがおすすめです。

ブログは書いたものが資産として積み上がることを表す画像

ツール選びで迷うときは、使い方より先に「前提」を整える必要があります。

ツール|最後に必要な道具だけを選ぶ

目的・相手・場所が決まれば、ツールは自然に決まります。
必要になったら足す。必要ないなら持たない。
この判断ができるだけで、制作は進み始めます。

ツールは「役割」で分けると迷わなくなる

選べないときは、ツールを役割で分類するとラクになります。

母艦(拠点)|ホームページ・ブログ

ここは「残る場所」。積み上げていく土台です。

広場(出会い)|SNS

ここは「流れる場所」。出会いの入口になりやすい一方で、疲れやすいのもここです。

SNSは広場なので、人と出会う入口としてはとても優秀です。
ただ、SNSは「積み上がる場所」ではなく、「流れていく場所」。今日書いた投稿も、明日にはタイムラインの奥へ流れていきます。だから頑張って発信していても、残っていない感覚になりやすいんですよね。

SNSの投稿は流れて消えやすいことを表すイメージ画像

疲れやすいのは、あなたの根性が足りないからではありません。
仕組みとして「流れる場所」で頑張っているだけです。

航路(関係性)|メルマガ・LINE公式

メルマガやLINE公式は、SNSのように「流れて消える場所」ではありません。
一度つながった人に、必要なタイミングで届けることができます。
だから、反応やアルゴリズムに振り回されにくくなります。発信が安定するのは、投稿を増やしたからではなく、航路ができたから。

メルマガやLINE公式は必要な人に届ける航路になることを表す画像


航路ができると、発信は「その場の反応」ではなく「積み上がる関係性」に変わっていきます。今見ている人だけに向けて頑張るのではなく、「必要な人へ届く仕組み」を持てると、発信は静かに続いていきます。

航路があると、街は「偶然の出会い」だけじゃなく「帰ってこれる場所」になります。

LINE公式と聞くと、UNIQLOのような大きな成功例が浮かぶ人も多いと思います。
でも同じやり方が、全員に当てはまるわけではありません。

工房(制作)|Canva・AI

ここは「作る場所」。制作を助ける存在です。
ただし、工房が立派でも地図がなければ迷子になるのは同じです。

CanvaやAIは、制作のスピードを上げてくれる心強い道具であり、うまく使えると、デザインや文章のハードルも一気に下がります。でも逆に、目的が決まっていない状態で使うと、選択肢が増えすぎて迷いやすくなる。
テンプレが決められない、AIの答えが多すぎて選べない…という状態になりがちです。

便利なぶん、使いどころを間違えると「迷子」も早いのがAIです。

AIは制作を助ける相棒のような存在を表す画像


だから私は、工房(ツール)を整える前に、地図(目的・相手・場所)を先に決めることをおすすめしています。

「何を使うか」より「何を後回しにするか」で進み始める

迷いが深い人ほど、全部やろうとしていますが、でも全部やろうとすると、全部止まってしまうのです。

全部やろうとすると、全部が止まる

毎日投稿しながら、動画も作って、LINEも配信して、ブログも書く。
これを一人でやるのは、正直かなり難しいですよね。

捨てる=やめる、ではなく「今じゃない」と決める

ここで大事なのは「やめる」ではなく「後回しにする」です。

  • 今はブログを優先
  • SNSは週2だけ
  • LINE公式は土台ができてから
  • Canvaはまとめ作業にする
  • AIは整理の補助にする

こうやって今やることを決めると、動けるようになります。

迷わない人がやっている「小さな整理」テンプレ

難しいことは何もいりません。メモに書くだけで十分です。

ツールを選ぶ前に書く4つのメモ

  • 何を作る?
  • 誰に届ける?
  • どこで届ける?
  • 今日やるのはどれ?

迷った時に効く3つの質問

  • これは今すぐ必要?
  • 目的に直結してる?
  • 増やすことでラクになる?(管理が増えない?)

ツールが多すぎる時代に必要なのは「使い方」ではなく「順番」

ツールの使い方は調べれば出てきますが、でも順番が整っていないと、何を学んでも進みません。

目的、相手、場所を決める。
それから道具を持つ。
この順番を取り戻すだけで、迷いは少しずつ静かに減っていきます。

迷ったときは、目的 → 相手 → 場所 → ツール の順番に戻ってください。
この順番があるだけで、ツールに振り回されず、必要なものだけを選べるようになります。

まとめ

  • ツールが多すぎて迷うのは、能力不足ではなく時代の構造
  • Webデザイナーは「作る前」に目的と導線を決めている
  • ツール選びは 目的→相手→場所→ツール の順番が基本
  • 役割で分類すると「今の自分に必要なもの」が見えてくる
  • 進むために大事なのは、足すことより「後回しにする決断」
  • 迷った時はメモと3つの質問で軸を取り戻せる

そして、順番が整うだけで、制作は静かに前へ進み始めます。

この記事を書いた人

福本 マキのアバター 福本 マキ Web Architecture Designer (世界観を構造として設計する)

肩書きは私の未来への指針から生まれた造語。 世界観を、建築みたいに「言語化→構造→設計→デザイン」で組み立ててます。 最初からデザインに入らないデザイナー。 それが私の強みで、変わらない想いです。

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