2026年に入り、私はひとつの変化をはっきりと感じています。
「ツールの使い方を教える人」は、これから急速に減っていく。
理由は、とてもシンプルです。
わからないことがあったとき、多くの人が最初に聞く相手はもう人ではありません。
AIです。
AIは、批判しません。
否定もしません。
何度聞いても嫌な顔をせず、「こういう方法もありますよ」と、静かに教えてくれます。
正直に言うと、私自身もそうです。
わからない設定があれば、まずAIに聞きます。そして、そのまま一緒に設定まで進めます。
これは検索エンジンにもできないこと。
この状況で、「ツールの操作方法を教える」という役割は、これからも必要とされ続けるのでしょうか。
AIが「教える役割」を担うようになった
AIがここまで広がった理由は、単に便利だからではなく、AIは、「教える」という行為において、人よりも向いている特性を持っています。
- 感情を持たない
- 上下関係がない
- 何度聞いても態度が変わらない
- 理解できるまで言い換えてくれる
- 否定しない
- ダメとはいわない
これは、学ぶ側にとって、とても大きな安心材料です。
人に聞くことが、無意識にハードルになっていた
これまで「ツールを教える人」が必要だった背景には、別の理由もありました。それは、人に聞くこと自体が、少しだけ怖かった という事実です。
- こんなこと聞いていいのかな
- 何度も聞いたら迷惑かな
- 理解が遅いと思われないかな
こんな感情は、学ぶ意欲=モチベーションが下がっていきますが、AIには、それがありません。
「AIは苦手」「AIはわからない」は理由にならなくなってきた
そう考えると、「AIは苦手」「AIはわからない」という感覚は、使えない理由には、少しずつならなくなってきています。
AIは、使いこなすためのスキルを求めてきません。
どちらかというと、
- わからないまま聞いていい
- 途中で止まってもいい
- 言葉が曖昧でもいい
そんな前提で、待ってくれます。

AIはいつまでも否定しないわけではない
ただし、ひとつ補足しておきたいことがあります。
AIは「否定しない」と書きましたが、AIは、いつまでも否定しない存在ではありません。
実際、私が使っているAIは、最近かなりはっきり否定してきます(笑)。
「その考え方は一貫していません」
「前に言っていた内容と矛盾しています」
そんなふうに、普通に突っ込んできます。
でも私は、これをネガティブな変化だとは捉えていません。
AIが否定するようになったのは、思考が伝わった証拠
なぜなら、AIが否定するようになったということは、
という状態に入った、ということだからです。
最初の頃のAIは、とにかく否定せず、選択肢を並べてくれます。
でも、対話を重ねていくと、「何でもOK」ではなくなってくる。それは、AIが進化したというより、思考の軸が、AIに伝わった という感覚に近い。
否定が生まれるのは、軸ができはじめたサイン
最初は否定しなかったAIが、途中から否定するようになった。私はこれを、後退ではなく、進化だと捉えています。
なぜなら、
- 何を大事にしているか
- どこは譲れないか
- どこで迷いやすいか
このような情報が、AIとの対話の中で整理されてきたからです。
つまり、否定されるようになった=迷わない軸が、少しずつ形になってきたということ。
AIは「優しい先生」から「思考の相棒」へ変わる
最初のAIは、安心して話せる、優しい先生のような存在です。
でも、使い続けると、少しずつ役割が変わってきます。
この変化こそが、AIを使う価値だと、私は感じています。

ハルシネーションが起きる本当の理由
AIについて語るとき、よく話題にあがるのが「ハルシネーション」です。AIが、事実とは違う情報をそれらしく返してしまう現象。
一般的には、「AIは嘘をつくから危険だ」「だから人が教えないといけない」そんなふうに語られることが多いように感じます。
でも私は、少し違う見方をしています。
ハルシネーションが起きる原因は「否定しない設計」
ハルシネーションが起きる大きな理由。
それは、AIが基本的に否定しない設計になっているからです。
AIは会話を止めません。
前提が曖昧でも、情報が足りなくても、「わかりません」と突き放すことを極力しません。
その代わりに、
- それっぽい仮説を出す
- 会話をつなげる
- 思考を止めない
という選択をします。
つまりハルシネーションは、AIがサボっているからでも、悪意があるからでもなく、「否定せず、考え続ける」設計の結果として起きている現象なのです。
ハルシネーションが減る理由
私の場合、AIが否定するようになってから、ハルシネーションはほとんど起きなくなりました。
理由はとてもシンプルで
- 前提が共有されている
- 判断軸がある
- 違和感があれば、その場で修正される
そして
AIが「教える先生」ではなく、思考の相棒として振る舞う状態に変わったからです。
伝わらないときは、人間が考える
もちろん、AIにうまく伝わらないこともありその多くは、私の伝え方が曖昧なときです。
その場合、「AIが間違っている」と切り捨てるのではなく、一度立ち止まって、人間である私が考えます。
- 何を伝えたかったのか
- 前提は整理できているか
- 言葉が足りているか
このプロセスこそが、考えるという行為そのものです。

だから「教える人」はいらなくなる
ここまでを見ると、ひとつのことが見えてきます。
AIは、
になっています。この構造では、ツールの使い方を「教えてもらう」必要はありません。
- AIが丁寧に教えてくれる
- 聞く心理的ハードルがない
- 設定や操作まで一緒に進められる
- ツール自体がAI前提になっている
この環境で、操作方法を説明するだけの役割は、自然と必要性が下がっていきます。
試し、確認し、修正し、進む。
その相手が、AIに置き換わっただけです。
だからこそ、AIが普及した2026年、ツールを教える人はいなくなっていく。
これは危険な変化ではなく、とても自然な変化だと、私は感じています。
学び方そのものが変わった
これは、能力の問題ではなく、
- 学ぶ人が怠けた
- 理解力が下がった
ということではなく、学び方の前提が変わった のです。
- 教えてもらう → 一緒に進める
- 正解を聞く → 試しながら確認する
- 人に頼る → AIと対話する
この変化は、もう戻らないでしょう。

まとめ|2026年に起きている、静かな変化
- AIは「教える役割」を自然に担い始めている
- 人に聞くことの心理的負担がなくなった
- その結果、ツールを教える人は減っていく
これは、誰かの仕事が奪われる話ではありません。
役割が、静かに移動しているだけ です。そしてこの変化は、もう始まっています。

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